梅雨とは?
梅雨(つゆ、ばいう)は、春から夏(5月から7月)にかけて見られる曇りや雨が多い気候、またはその期間を指します。この期間は、北海道と小笠原諸島を除く日本全国をはじめ、朝鮮半島南部、中国南部から長江流域にかけての沿海地域、さらに台湾まで、東アジアの広範囲にわたって共通して発生する特有の気象現象であり、雨季の一種とされています。
梅雨の時期には、暖かく湿った空気と冷たい空気がぶつかり合うことで「梅雨前線(ばいうぜんせん)」が形成され、この前線に沿って長期間にわたり曇天や降雨の日が続きます。降水量が多くなるため、農業や生活用水の確保には貴重な時期となる一方、洪水や土砂災害が発生しやすくなるなど、防災への注意も必要です。
▲九州北部(2025年06月10日)駅前で激しい雨が降る中、傘を差して静かに座る女性。突然の大雨に備える人々の様子が伺えます。
▲梅雨前線の衛星雲画像(2025年06月09日)梅雨前線がすでに九州から四国にかけて日本に上陸していることがわかります。
まずは前線系を理解しよう
梅雨が形成される原因について説明する前に、まず「前線系(ぜんせんけい)」について理解することが重要です。
前線系とは、異なる性質を持つ空気の塊、たとえば暖かく湿った空気と冷たく乾いた空気が接する境界線やその周辺の現象を指します。梅雨の時期には、南からの暖かく湿った空気(太平洋高気圧によってもたらされる)と、北からの冷たく乾いた空気(オホーツク海高気圧や偏西風によるもの)が日本付近でぶつかります。この二つの空気の境界には「梅雨前線」と呼ばれる停滞前線が発生し、長期間にわたり日本列島付近に停滞することで、梅雨特有の曇りや雨が続くのです。
この前線系の仕組みを理解することが、梅雨の特徴や発生メカニズムを正しく捉えるうえで非常に大切です。
▲この図は、冷たい空気(寒気)と暖かい空気(暖気)がぶつかることで発生する前線の様子を示しています。寒気が暖気の下にもぐり込み、暖気が上昇することで雲が発生し、雨を降らせます。梅雨時期にはこのような前線が長期間停滞し、くもりや雨が続く原因となります。
▲この図は、日本付近における季節ごとの前線の位置と性質を示しています。冬は寒冷前線によって寒気が南下し、夏は温暖前線によって暖かい空気が北上します。春(5月)には冷たい空気と暖かい空気がぶつかり合い、「停滞前線(梅雨前線)」が日本列島付近に長期間停滞して、梅雨の時期特有の曇りや雨をもたらします。
寒冷前線
寒冷前線とは、冷たい空気(寒気)が暖かい空気(暖気)に向かって勢いよく進み、暖気を押し上げることでできる前線のことです。冬の日本では、シベリアなどからの強い寒気が流れ込み、寒冷前線が通過すると激しい雪や雨、強風などの荒れた天気になることがあります。
▲大雪や吹雪が発生するのも寒冷前線の影響によるものです。寒冷前線の通過後は気温が急激に下がり、冬特有の厳しい寒さが訪れます。
温暖前線
温暖前線とは、暖かい空気(暖気)が冷たい空気(寒気)に向かって進み、冷気の上にゆるやかに乗り上げることで形成される前線です。温暖前線が通過する際には、広い範囲で曇りや雨が続きやすく、気温が徐々に上昇します。
▲台風は広い海域で暖かく湿った空気が急速に上昇し、中心付近の気圧が非常に低くなることで形成されます。写真に見られるような渦巻き状の雲は、発達した台風の特徴のひとつです。
停滞前線(梅雨前線)
梅雨前線(ばいうぜんせん)は、主に5月から7月にかけて日本付近に長期間停滞する前線です。梅雨前線の停滞により、梅雨の時期には日本各地で曇りや雨の日が続きます。特に前線の活動が活発になると、大雨や集中豪雨が発生しやすくなります。
▲梅雨前線は暖かく湿った太平洋高気圧からの空気と、大陸側の冷たい空気がぶつかることで発生します。
▲前線は月ごとに北上し、5月は九州付近、6月には本州、7月には北海道付近まで達します。
梅雨入りの時期は年によって大きく異なります。この表は令和7年(2025年)の各地域の梅雨入り時期を、平年との比較で示しています。例えば沖縄や奄美では平年よりかなり遅い梅雨入りとなった一方、九州南部は平年より早く梅雨入りしています。そのほかの多くの地域では、平年より数日遅い傾向が見られます。気候変動の影響などにより、年ごと・地域ごとに梅雨入りの時期や特徴が変動する様子がよくわかります。
▲令和7年の梅雨入り
梅雨による影響
停電災害
梅雨の時期には、大雨や雷を伴う悪天候が多く発生します。集中豪雨や強い風によって、電線や変電設備が被害を受けると、写真のように突然停電が発生することがあります。
停電になると、照明やエアコン、冷蔵庫など日常生活に欠かせない家電製品が使えなくなり、不便な状況が続きます。また、長時間の停電は情報収集や通信手段にも支障をきたすため、非常時の備えが重要です。
梅雨の間は、停電に備えて懐中電灯や携帯バッテリー、非常用食料・飲料水などを準備しておくと安心です。
▲中国広東省(2025年05月13日)豪雨による停電災害
浸水災害
大雨による浸水は、停電の大きな原因のひとつです。写真のように床上まで水があふれると、電気コンセントや配線、ブレーカーに水が入り込み、漏電やショートを引き起こす危険があります。そのため、電力会社は安全確保のために電気供給を停止(停電)することがあります。
また、浸水によって家電製品や電気設備が水に浸かると、感電や火災のリスクも高まります。停電中に濡れた状態で電気を復旧させると、重大な事故につながる恐れがあるため、復旧の際は必ず専門家による点検が必要です。
したがって、浸水時には早めに電源ブレーカーを切り、復旧作業は安全が確認されてから行うことが重要です。
▲中国広東省(2025年05月13日)豪雨による浸水災害
感電事故
大雨の時、壁や天井を伝って水が電気配線やコンセント周辺に入り込みやすくなります。そのため、電線の絶縁が低下し、電流が本来の回路以外の場所に流れる感電事故が起こりやすくなります。
▲壁や天井を伝って水が電気配線やコンセント周辺に入り込みやすくなります。
食べ物のカビ発生
梅雨の時期は湿度が非常に高いため、写真のようにパンやご飯、お菓子などの食品がカビやすくなります。湿気と高温の環境はカビ菌が繁殖しやすく、わずかな時間で食べ物にカビが生える原因となります。
▲食べ物のカビ発生
梅雨の対策――懐中電灯の活用
梅雨の季節には、大雨や落雷、浸水などによる突然の停電が発生することがあります。停電時には照明や家電製品が使えなくなり、不安や不便な状況に陥りやすくなります。特に夜間の停電時には周囲が暗くなり、転倒や怪我のリスクも高まります。
こうした場合に備え、防災グッズとして高性能な懐中電灯を常備しておくことをおすすめします。懐中電灯があれば、停電時でも安全に行動できるだけでなく、避難や応急対応の際にも大変役立ちます。さらに、予備の電池も一緒に準備しておくと安心です。
万が一の事態に備えて、家族みんなの分の懐中電灯を用意し、いつでも使える場所に保管しておきましょう。
「もしものために、今こそ防災対策を始めましょう。」
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